分析チェックリスト(10項目)
AWRレポートを手にしたとき、まず確認すべき10のポイントです。順番に潰していけば、大半のパフォーマンス問題の仮説が立てられます。
- レポート期間・スナップショット番号を確認した
- DB Time と Elapsed Time の比率(平均AAS)を確認した
- Top 5 Timed Events の 1 位の待機イベントを特定した
- CPU time の割合が 50% 以上か確認した
- Elapsed Time Top 10 SQL を確認した
- Physical Reads Top 10 SQL を確認した
- Buffer Cache Hit Ratio が 95% 以上か確認した
- PGA Over-Allocation Count を確認した
- Tablespace I/O で偏りがないか確認した
log file syncが Top 5 に含まれる場合はCOMMIT頻度を確認した
このチェックリストを手順通り実施すれば、大半のパフォーマンス問題の仮説を立てることができます。
シリーズまとめ
AWRレポートはOracleの「総合健康診断書」。一度に全部を読もうとせず、以下の流れで進めるのが効率的です。
- まず DB Time と Top 5 Timed Events で「何が重い」かを把握
- SQL Statistics で「どのSQLが悪い」かを特定
- Memory / I/O 統計 でインフラ側のボトルネックも確認
- チェックリストを活用して体系的に分析を進める
次のステップ
本シリーズは「入門」レベルです。実務で深掘りしていくには、以下のような領域に進んでいくと良いでしょう。
- ASHレポート: 短時間粒度(秒単位)の待機分析
- SQLトレース(10046): 個別SQLの詳細な実行プロファイル
- AWR差分レポート: 異なる期間の比較(性能劣化の原因切り分け)
- SQL Tuning Advisor: Oracle推奨のチューニング提案
- Statspack: Diagnostics Pack ライセンスがない環境向けの代替
継続的な AWR 分析で Oracle DB を健全に保ちましょう。